幕末パラレル物語
「なぜ、壬生浪士組に来たんだい?」


「ある人に言われたからよ。…その人の名前も言えないけど」


言えば面倒なことになることは分かっている。


私のことを根掘り葉掘り聞かれて全てを暴かれるに違いない。


それは困る。と、


「怪しすぎるな」


前にいた男が、立ち上がって刀を抜いた。


それを私の首にピタリと当てる。


「正直に話してるんだろうな。こっちは結成したばっかで大事な時なんだ。間者だったとしたら容赦なく殺す」

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