幕末パラレル物語
…ビクともしない。


悔しくて、まだ少し驚いている様子の男の目を強く睨む。


するとなぜか、


「…強気な子だな。嫌いじゃねぇけど」


ククッと笑ってそう言うと、男はゆっくりと体を離して、元の場所に戻っていく。


…え…なんだったの今の…。


訳がわからず立ち尽くしていると、大きな笑い声が聞こえてきた。


「左之が拒絶されるのなんて初めて見たな」


「新八…俺もちょっと傷ついてんだから、はっきり言うんじゃねぇよ」

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