幕末パラレル物語
どうやらさっきの色気男は左之、大笑いしている男は新八というらしい。


「ここで始めるかと思って焦った…」


「なんだよ初心だなー、平助は!」


「ちっちがう!」


…顔を真っ赤にして新八にからかわれているのが平助ね。


ふと目線を動かすと、目の前にいた人がため息をついていた。


…ああ…日常茶飯事なのね、これ。


思わずクスリと笑うと、目の前の人はまた顔を歪めて、トントンと畳を叩いた。


「座れ」

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