幕末パラレル物語
軽い皮肉を苦笑してやり過ごす。


やはりこの娘は一筋縄ではいかないようだ。


…こんな少女が。


いったいどんな生活をしてきたらここまで成熟するのか。


「これは、いったいどこで?」


「知り合いの商人が譲ってくれたの」


商人、それも異国のものを取り扱う人間が出入りする家の娘、か。


羨ましい。


「洋式の銃はより正確だし、軽いのに反動も少ない。なぜこれを使わないのか理解できないわね」


「それは…」

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