君のとなりで恋をします。─上─
「香純ー。立てるかー?」
私は、そばにいた葵斗に手を引かれて立ち上がる。
下が砂浜だったことが救いだった。
特に怪我もしてない。
「香純、大丈夫?絆創膏いる?」
こちらに駆け寄ってきて、心配そうに私の顔を覗き込む咲花。
…はい、天使。女神。
「大丈夫だよ。
それより、早く着替えに行こ!
私早く海に入りたい!」
「そうだね。行こっか!」
咲花を引き連れて女子更衣室に向かう。
「今年もみんなで集まれてよかったね。」
「うん!毎年恒例だもんね。」