君のとなりで恋をします。─上─
毎年夏休みになると、日程を合わせてお泊まり会をするのが恒例行事。
午前中から近くの海で遊んで、夕方からそのまま砂浜でBBQ&花火。
夜は柊吾の家の旅館の一室を貸し切って、深夜まで語り明かす。
みんなそれぞれ部活があって忙しいんだけど、奇跡的に休みが一致したのだ。
「さすがに人多いね…」
「夏休みだもんねぇ…。」
私たちが住む地域は、のどかな田舎町。
でもこの綺麗なビーチのおかげで、夏になると観光客が増えるのだ。
自営業をしているウチの両親も、夏が稼ぎ時だ!ってよく言ってるな。