君のとなりで恋をします。─上─
結局そのまま、モップ掛けやスコアブックの
整理まで付き合ってくれて…
気づけば外はもう薄暗くなっていた。
電車とバスを乗り継いで、二人で静かな田舎道を歩く。
「ごめんね、柊吾。
せっかく練習早く終わったのに…。」
「いいよ、気にしなくて。
俺も好きでやってるんだし。」
私の頭をポンと撫でて、優しく笑う柊吾。
はい、きゅ〜〜んっ♡
柊吾ってば…なんでこんなに優しいの?
これ以上好きにさせないでよ…。
優しくされる度にどんどん好きが積もる。
小さい頃から積もりに積もった ‘ 好き ’ は、もういつ溢れてもおかしくない。