君のとなりで恋をします。─上─
「気持ちはわかるけどさ…
悪化したらそれこそ大変だよ。
…合同練習に備えて安静にしとこう?」
三日目にも、もしかしたら練習試合をするかもしれないし。
私がそう言うと、まっつんは渋々頷く。
よし。
まっつんも納得してくれたことだし、とりあえずモップがけだ。
それが終わったら、午後の練習試合の準備…
私はモップを握って、体育館を駆け回る。
夏場の練習は危険だ。
汗が滴って床が滑りやすくなってしまう。
いつもより念入りにモップがけをしていると、目の前からぬっと人影が現れる。