君のとなりで恋をします。─上─
「柊吾!?
…何してんの、休んでなって!」
目の前には、前髪を湿らすほど汗に濡れた柊吾が爽やかな顔で立っていた。
「手伝う。」
それだけ言って、せっせと床を拭き始める柊吾から、私はモップを奪い取った。
「だめ!
あっち行って休んでて!」
「いやだ…。」
…可愛い。
少しだけムスッとした柊吾に、正直胸が高鳴ったけど…折れるな香純。
「このあと練習試合だよ!?相手は聖陵だよ!?
あなたレギュラーだよ!?
…わかってる!!?」
一息で言ってやった。