君のとなりで恋をします。─上─
「香純ちゃんさ…自覚ないみたいだけど、
……あなた相当可愛いよ?」
私の顔を覗き込んでそう言ったキャプテン。
普段から大人びていて色っぽいキャプテンは、女子からもよくモテる。
でも、この人がモテる本当の理由は、顔とか雰囲気とかだけじゃない気がした。
「…何言って──────────…」
私が慌てて顔を背けると同時に、後ろから誰かに腕を引かれた。
「────キャプテン。
香純を口説かないでください。」
…柊吾。
一応、関係を隠したがっている私に気遣って
冗談っぽく笑って見せてはいるけど…
…目が笑ってない……。