君のとなりで恋をします。─上─
恋の嵐注意報
本日、合宿3日目。
聖陵高校のバスケエリート達と汗を流す選手達をぼんやりと見つめる。
あ、休憩まであと何分だっけ…?
ドリンクの用意できてたっけ…?
他の高校のバスケ部を招くだけあって、もちろんマネージャーの私は大忙し。
私的なことを考えてる余裕なんて、これっぽっちもないはずなんだけど…
どうしても昨日の去っていく桜河の背中が
脳裏に焼き付いて消えてくれない。
────『放せよ!』
桜河のあんな顔…今まで見たことない。
普段は悲しみも寂しさも、無理な笑顔で隠しちゃうようなやつなのに…