君のとなりで恋をします。─上─
あまりの自分の情けなさに涙が出そうになる。
でも、ここで泣いたら負けだ。
…泣くもんか。
近くにあった水道で顔を濡らし、熱くなった目頭を落ち着かせる。
大丈夫、自信を持て。
私はマネージャーとして、出来る限りのことを精一杯やってきたんだから。
────バチンッ!!
濡れた頬を、1発叩いて気合を入れる。
「……よし。」
「──────…うわー、怖。」
突然背後から聞こえた声に、私は勢いよく後ろを振り返った。
─────ドクン……
「え……」