君のとなりで恋をします。─上─
「マネージャーなんです。バスケ部の。
…桃奈さんこそ、どうしてここに?」
彼女には、怯んでるなんて悟られたくなくて
出来るだけ自然な笑顔で話す。
すると、私の問いかけに彼女は勝ち誇ったような顔で答えた。
「お母様からお使いを頼まれたんです。
…柊くん、どこにいます?」
〝彼のお母様とも仲良しです〟アピール?
くだらない。
幼馴染み舐めるんじゃないよ…
私だって柊吾のところのおばさんとは、それなりに親しいわ!
だけど、競争心を顔や態度に出したら負け。
とびきりの営業スマイルを作ったその時…