君のとなりで恋をします。─上─
悲しい、悔しい、妬ましい。
色んな感情がごちゃごちゃで…
だけど、なぜか自分でも驚くくらい冷静で…
「…別れたい?」
私の目も見ずにそう言う柊吾に対して、私は横にも縦にも首を振らなかった。
「柊吾は、別れたいの?」
そんなに簡単に私と別れられるの?
…私と別れても、悲しくないの?
「そんなわけない!
…死んでも離したくないくらい好きだ。」
今度は、真っ直ぐと私の目を見てそう言う。
曇りなき真っ直ぐな瞳。
「…だったら、別れる必要なくない?
今まで通り、私の彼氏でいてよ。」
私は柊吾の気持ちを信じる。
事実かどうかもわからない過去を引きずって別れるなんて、バカバカしいもんね。