君のとなりで恋をします。─上─
ここに来るまで、すごく不安だった。
やっと実った初恋が、あっという間に散ってしまうのではないか。
柊吾が、桃奈さんを選んでしまうのではないかって…
本音で柊吾と話して、もちろんすべての不安が払拭できたわけではない。
不安もまだあるし、嫉妬もした。
でも、ずっとウジウジしててもどうにもならないもんね…
私は、大好きな柊吾を…
私を好きだと言ってくれる柊吾の気持ちだけを信じる。
「よし…そろそろ帰ろうか。
柊吾もまだ合宿の疲れとれてないでしょ?」
「じゃあ、家まで送るよ。」
二人で飲みかけのドリンクを持って、立ち上がる。