君のとなりで恋をします。─上─
「うん!
じゃあ…また明日、部活でね!」
「うん。
帰り道、気をつけて。」
「はーい!柊吾もね!」
私たちはお互いに手を振り合って、コーヒーショップの前で別れる。
…さて、桜河の番号は………
大きく一度深呼吸をしてから、発信ボタンを押す。
────プルルル…プルルル…
呼出音を聴きながら、話す内容を頭の中で何度も繰り返す。
勝手なことを言ってごめん。
傷つけてごめん。
…それから────────……
『……もしもし?』
6コール目でやっと電話に出た桜河の声は、何だかいつもより少し低い。