君のとなりで恋をします。─上─
「…はいはい。わかったから。」
桜河は気だるそうに立ち上がって、着ていたTシャツを脱ぎ捨てる。
うーわ、相変わらず綺麗な腹筋だなー。
何も考えずに、ただボーッと桜河の上半身を眺める。
「…なに見惚れてんの?変態。」
「…は!?
別に見惚れてなんてないし!」
「…なんならこっちも見たい?」
悪戯な笑みを浮かべて、パンツのゴムを少しだけクイっと引っ張る桜河。
無駄にイケメンなのが腹立つ。
「…見ないし!
遊んでないで早く着替えてよ!バカ!」
私は慌てて部屋を出て、扉を閉めた。