君のとなりで恋をします。─上─
「うっす。大丈夫か?」
最後に、香純に背中を叩かれながら気だるそうに桜河も入ってくる。
「大丈夫。ありがとう。
でも、部活は休むなよ…。」
「少しくらい大丈夫だって。
顧問からも何も言われねぇし。」
しれっとした顔でそう言った桜河を、香純はバシッと軽く叩く。
「そういう問題じゃないっつーの。
てゆーか、あんたの場合は“少し”ってレベルじゃないから。」
「痛てぇな…。この凶暴女。
柊吾にフラれても知らねーぞ。」
「もう、桜ちゃんはすぐそんなこと言う!
柊ちゃんと香純が別れるなんて絶対に有り得ないの!」
「咲花〜…。そ、そうだよね!?
柊吾、私のこと嫌いにならないよね!?」
「ならないよ。」