君のとなりで恋をします。─上─








申し訳なさそうに謝る彼女。



どうかんがえてもあ、香純が謝ることじゃない。

そう言おうとする前に、ふと香純の胸元に目が行き、ぎょっとする。













…す、透け────…










「か…かかかか香純ぃ!!

透けてる透けてる!!」








顔を真っ赤にして両目を覆う葵斗の言葉に、
香純は自分の胸元にそっと視線を落とす。











「わぁ!?」









慌てて胸元を両腕で隠す香純を、俺はすぐさま抱き締めた。










「───見るなよ!」










彼氏の俺だって、まだ香純の下着姿なんて見たことがないのに。









「そ、そうだよ!

桜ちゃんは見ちゃだめっ!」











俺に便乗するように、咲花は精一杯背伸びをして後ろから桜河の目を両手で覆う。









< 83 / 316 >

この作品をシェア

pagetop