君のとなりで恋をします。─上─
第二章
想い交差する夜
ジメジメと嫌な梅雨も終わり、太陽の日差しがジリジリと暑くなってきた今日この頃。
もうすぐ夏休みだからといって、クラスに浮かれた雰囲気は全くない。
だって、夏休みの前に待ち受けているのは…
「あ"ぁぁ!!もう!
数学わけわかんねぇ!!」
シャーペンを片手に頭を抱える葵斗。
そう。
私たち高校生には、期末テストという高い壁が立ちはだかっている。
しかも、赤点を取れば夏休みの半分は補習という鬼のような条件。
「私もやばいよー。
補習やだよー…」
葵斗と二人で、机に突っ伏せる。