ポンコツ女子、異世界でのんびり仕立屋はじめます
「へ、変じゃない……?」
腰からふわりと広がった、花びらのようなドレス。胸元は広く開いていて、おそろいの生地で作ったチョーカーがついている。ピンク色のカーテンを開けたように、スカートの前面は白い生地を覗かせていて、甘いだけじゃない清楚な雰囲気を醸しだしていた。
リボンも入っていたので、ハーフアップにした髪につけてみた。きつめの顔がやさしく見えて、まるでお嬢様になったような気持ちになる。
「似合っているわよ、ケイト。これなら自信を持ってお店に出せるわ」
「すごく可愛いよ! 貴族の令嬢……ううん、お姫さまみたいだよ」
ふたりの率直な褒め言葉に顔が熱くなる。
「アッシュさん、は……」
「言っただろう。似合うに決まっていると」
口の端をあげて、ふっと微笑んでくれた。初めて見るアッシュの笑顔に、なぜだか胸が苦しくなった。
「サイズも問題なさそうだな」
本当に、吸い付くように身体にぴったりだった。デコルテのラインもいちばんきれいに見えるところを狙っているかのようだし、くびれも強調されている。
「このドレスはコルセットを付けないタイプなのね」
「ああ。ケイトの着ていた服はゆったりしていたし、向こうの世界ではコルセットを付ける習慣がなかったんだろうと思ってな。今回は付けなくても大丈夫なデザインにしてみた」
「ありがたいです。コルセットなんてつけたら、慣れなくて倒れてしまうかも」
「徐々にコルセットをつける練習をしていくとして、今はこれで充分でしょ。上出来よ」
腰からふわりと広がった、花びらのようなドレス。胸元は広く開いていて、おそろいの生地で作ったチョーカーがついている。ピンク色のカーテンを開けたように、スカートの前面は白い生地を覗かせていて、甘いだけじゃない清楚な雰囲気を醸しだしていた。
リボンも入っていたので、ハーフアップにした髪につけてみた。きつめの顔がやさしく見えて、まるでお嬢様になったような気持ちになる。
「似合っているわよ、ケイト。これなら自信を持ってお店に出せるわ」
「すごく可愛いよ! 貴族の令嬢……ううん、お姫さまみたいだよ」
ふたりの率直な褒め言葉に顔が熱くなる。
「アッシュさん、は……」
「言っただろう。似合うに決まっていると」
口の端をあげて、ふっと微笑んでくれた。初めて見るアッシュの笑顔に、なぜだか胸が苦しくなった。
「サイズも問題なさそうだな」
本当に、吸い付くように身体にぴったりだった。デコルテのラインもいちばんきれいに見えるところを狙っているかのようだし、くびれも強調されている。
「このドレスはコルセットを付けないタイプなのね」
「ああ。ケイトの着ていた服はゆったりしていたし、向こうの世界ではコルセットを付ける習慣がなかったんだろうと思ってな。今回は付けなくても大丈夫なデザインにしてみた」
「ありがたいです。コルセットなんてつけたら、慣れなくて倒れてしまうかも」
「徐々にコルセットをつける練習をしていくとして、今はこれで充分でしょ。上出来よ」