ひとみ




あたしは、嬉しくて泣いているんだ。



「ごめん、手伝わなくて、やらせっぱなしにしちゃって。」



違う、



違うよ、隼人くん



「水冷たかった?まだ、春っつっても寒いし・・・」



違う、違う、



「ごめんね。」



あたしはただ、手のひらで顔を覆った。



泣き顔なんて見られたくなかったから。





.
< 50 / 134 >

この作品をシェア

pagetop