ひとみ




あたしは、啓太くんに微笑んで言った。



「今すぐさらって?」



あたしの言葉に、啓太くんは目を丸くした。



「さぁ、今すぐ真紀をさらって行って。」



隼人くんも目を丸くした。



「五十嵐さんは、真紀の親衛隊の一人なの。親衛隊の人は、真紀と付き合った人を傷つけたりしない。ただ、試すの。あなたは試されてるのよ?」



啓太くんは俯いて、言った。



「でもっ、」






.
< 72 / 134 >

この作品をシェア

pagetop