ひとみ




「勇介くんのっ?!」



あたしの反応に勇介くんはまた笑った。



「そう、俺の。」



すると勇介くんはすぐにあたしを風呂場に連れて行った。



勇介くんの髪は、細くて艶があって綺麗なのに・・・



「お母さん悲しまない?」



あたしの質問に少し間をあけてからにこやかに答えた。



「両親は、俺が10歳のときに死んでる。」



しまった、いけないことを聞いてしまった。



「ごめん・・・」



あたしの声に頷くとまた笑った。






.
< 79 / 134 >

この作品をシェア

pagetop