【番外編 完】愛を知らない彼
少しすると、玄関のチャイムがなった。
画面で神谷さんの姿を確認してドアを開けた。
「……」
「……」
いつもと違うお互いの姿に、ちょっと固まってしまった。
「なんか、くつろいだ服装の千花さんなんて新鮮です」
「か、神谷さんの私服姿もですよ。どうぞ、中に入ってください」
神谷さんはブラックのジーンズにオフホワイトのシャツというシンプルな服装なのに、やっぱり人目を惹く素敵さだ。
「おじゃまします」