【番外編 完】愛を知らない彼

一日遊び疲れて、夕飯も外で済ませることにした。
向かったのは、康介さんオススメのパスタ屋さん。

お互いに注文したものをシェアし合いながら、楽しく食事をした。
たくさんお話をして、気づけば２１時を過ぎていた。
康介さんは、私を家まで送ってくれた。

「お茶でも飲んで行きますか？もう少し一緒にいたくて」

なんだか離れがたくて、そう声をかけていた。
私の顔は、きっと真っ赤になっている。
俯きながら返事を待っていると、突然康介さんに抱きしめられた。

「千花、僕ももっと一緒にいたい。千花、明日は何か予定ある？」

「い、いえ。特には……」

「じゃあ、泊まってもいい？」

「えっ……」

こ、これはそういうことだよね。
出会って間もないけど、私は康介そんのことご大好きだ。

「無理にとは言わない。けど、僕は千花と朝まで一緒にいたい。千花のことをもっと知りたい。千花を、自分のものにしたい」