シックザール
署長があたしに見せたのは、契約書だった。その内容にあたしは言葉を失う。
「特殊警察には、普通の警察のように様々な部署がある。潜入捜査を目的とした部署。危険物の解体や回収を行う部署。特定人物を保護し、警護する部署。そして、犯人のアジトなどに飛び込んで犯人を確保する部署……」
署長が命じ、あたしの手錠が外される。あたしは手首を押さえながら、署長に言った。
「犯人を確保する特攻班に所属する。そうすればあたしの罪はなかったことにされる、そうでしょ?」
その通り、と署長は頷く。
「住むところ、お金は保障しよう。君の弟や妹は警護班が面倒を見る。君は、特殊警察官になって我々に貢献してもらう。最近犯罪が増えてきたのでね、こういう風に話をすることが決まったんだ」
あたしは、特殊警察官になることを選んだ。お金が必要だし、弟たちのことだって心配だった。でも射撃や武術の訓練をして、実際に犯人を逮捕した時、あたしは誰かの居場所を奪っていることを嫌でも感じた。
「特殊警察には、普通の警察のように様々な部署がある。潜入捜査を目的とした部署。危険物の解体や回収を行う部署。特定人物を保護し、警護する部署。そして、犯人のアジトなどに飛び込んで犯人を確保する部署……」
署長が命じ、あたしの手錠が外される。あたしは手首を押さえながら、署長に言った。
「犯人を確保する特攻班に所属する。そうすればあたしの罪はなかったことにされる、そうでしょ?」
その通り、と署長は頷く。
「住むところ、お金は保障しよう。君の弟や妹は警護班が面倒を見る。君は、特殊警察官になって我々に貢献してもらう。最近犯罪が増えてきたのでね、こういう風に話をすることが決まったんだ」
あたしは、特殊警察官になることを選んだ。お金が必要だし、弟たちのことだって心配だった。でも射撃や武術の訓練をして、実際に犯人を逮捕した時、あたしは誰かの居場所を奪っていることを嫌でも感じた。