サヨナラのために


それから何度か佐々木さんからメールが送られてきた。


誠也のことを聞かれたり、差し入れを喜んでくれたこと、一緒に遊んだこと。


私の知らない誠也の顔を見せられているみたいで、辛かった。


誠也の帰りはいつもより少し遅くなった。


多分、佐々木さんを送ってるから。


図書室や教室からグラウンドをのぞいたときも、笑顔で話す2人をよく見るようになった。




誠也からの連絡は無視してるし、鉢合わせないようにうまく避けている。



いい加減、離れないと。今がきっと、そのときだから。





誠也の未来に、私はいたらいけない。


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