サヨナラのために


「分かったから…買い出し、手伝ってよ」


「了解!」


完璧な笑顔を見せて、誠也はそのまま教室に戻った。


また、誠也のペースに乗せられた。


何もわかってなさそうな顔して、計算高いと言うか腹黒いと言うか…


教室に戻った瞬間、過激派の集団から強い眼光を浴びせられた。


「調子乗ってんじゃねえよ」


聞こえる程度の小さくて低い呟き。


簡単に恨むのをやめてはくれなそうだ。

< 58 / 153 >

この作品をシェア

pagetop