夏の虫

ただ、最後に少しだけ、私の痕を残させてね
大丈夫、いいお薬をたっぷり注いでおくから

そうね、一週間くらいは貴方の記憶に残るよう、私を刻み付けさせてほしい

これが私からの、最後のKISS
忘れないでね、大好きな貴方―――

そうして私は少し考え、彼の鎖骨の上に口づける
しっかり跡を残すように吸い付いて、代わりにお薬をたっぷり注ぎこんで……

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