オリオン座の恋人
「……分かった。始めるわ」
アルテミスは全てを了解して。目を閉じて、静かに呪文を唱え始めた。
その呪文を聞いて……すぐに、自らの体に異変を感じた。
熱い。途轍もなく熱いものが私の体内に流れ込んでくる。
それは、熱くて熱くて……苦しい! 私の体の内側から、少しずつ何かが破壊されていって、痺れるような、ジーンとするような、何だか分からない感覚に、自分が支配されていく。
しかし、それと同時に自分の体から抜きとられていく……そんな感覚にとらわれる。
(怖い。私……どうなってしまうの?)
そんなことを考えて、バリアに包まれて微動だにすることのできない自分の体にさらに恐怖を感じて。
(オリオン……)
思わず、瞳だけを動かして彼のことを探した。
(どこ……どこなの? オリオン……)
頭の中に鳴り響くアルテミスの呪文も少しずつ薄れていく中、必死で彼を探す。
天井、右、左……いた!
私は目の端で、青く光るバリアに包まれた彼を見つけた。
オリオン、オリオン……!
さっきまでぐったりと、まるで土のような色をしていた彼の肌は血色を取り戻していて、ほんのりと桃色になっていた。
アルテミスは全てを了解して。目を閉じて、静かに呪文を唱え始めた。
その呪文を聞いて……すぐに、自らの体に異変を感じた。
熱い。途轍もなく熱いものが私の体内に流れ込んでくる。
それは、熱くて熱くて……苦しい! 私の体の内側から、少しずつ何かが破壊されていって、痺れるような、ジーンとするような、何だか分からない感覚に、自分が支配されていく。
しかし、それと同時に自分の体から抜きとられていく……そんな感覚にとらわれる。
(怖い。私……どうなってしまうの?)
そんなことを考えて、バリアに包まれて微動だにすることのできない自分の体にさらに恐怖を感じて。
(オリオン……)
思わず、瞳だけを動かして彼のことを探した。
(どこ……どこなの? オリオン……)
頭の中に鳴り響くアルテミスの呪文も少しずつ薄れていく中、必死で彼を探す。
天井、右、左……いた!
私は目の端で、青く光るバリアに包まれた彼を見つけた。
オリオン、オリオン……!
さっきまでぐったりと、まるで土のような色をしていた彼の肌は血色を取り戻していて、ほんのりと桃色になっていた。