オリオン座の恋人
「セナ、遅いじゃないか。ガッコウというの、今まであったのか?」

「ええ……って言うか、遅くはなくない? いつも通りの時間だし」

そんな普通通りの会話をする私達を見て、果代は目をさらにまん丸にした。

「えっ……星奈の彼氏って、もしかして……」

そんな彼女に、私もニッと舌を出して微笑んだ。

「そ! 果代、紹介するわ。私の恋人、オリオンよ」

「え、オリオンて……外人さん!?」

「うーん、ま、そんなトコ!」

まだ目がまん丸のまま、呆気に取られてる果代に軽く手を振って、私達は手を繋いで歩き出した。
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