知らない恋を
間抜け顔で立ち尽くす俺を見つめたまま


彼女は真っ赤な顔で


少し泣きそうになりながらも懸命に言葉を紡ぐ




「………諦めるつもりでした
私は、先輩と違って見た目良くないし
暗いし、コミュ障だし……」



「でも、先輩が……私を見つけたから……
毎日可愛いなんて言うから……
……嬉しくなって……」



その声が段々と震えていく




「…………あ、あれは……ずるいです……
あんな風に優しくされたら……」



「…その気がないって分かってても
好きって気持ち……抑えられなくなって……」

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