恋愛なんて、するはずない。
「おはよう、御園。」



「お、おはよう雨ケ谷君。」



次の日の朝、登校してすぐ、雨ケ谷君が私の元へやってくる。



周りの人はソワソワしている。



それもそうだよね、いきなりこんなに親しくなって…



しかも雨ケ谷君との距離は近い。



すごく緊張してしまう。



「ねぇねぇ、雨ケ谷君と御園さんって付き合ってんの?」



「嘘っ!?
でもお似合いだよねー」



なんて会話が聞こえる。



「あ、雨ケ谷君。



みんなに見られてるよ?」



私はコソッと耳打ちする。



「それでいいんだ、堂々と見せつけてやんねーと告白がなくならない。


なんなら今ここで、キスしてもいいけど?」



そう言って雨ケ谷君はからかうように私に顔を近づける。



「へっ、えっ!?」



「おまえ、意外と可愛い反応するんだな。」



そう言って雨ケ谷君はクスクスと笑う。



「なっ、なによ!



いきなり…」



私は恥ずかしくなり顔を逸らす。



「教室違うけど、隣だからなんかあったらこい。」



そう言って私は自分の教室に入った。



雨ケ谷君がいなくなった途端に少し寂しくなる。



このクラスで私は孤立している。



いじめとかそういうんじゃないけど、女子とは合わない。



みんな彼氏がどーのって言うけど私はそんな気分じゃなかった。



だから、教室ではずっと孤立して、ぼっち生活をおくっていた。



カタンと席について、教科書を机に入れていると突然大人数の女子が周りを囲む。



「ねぇねぇ、御園さんって雨ケ谷君と付き合ってんの!?」



「えっ!?」



あまりにいきなりだったので、つい大声をあげてしまった。



その声に反応した男子たちもこちらに来る。



「まじかよ!?



でも美男美女だよなー」



「ふんっ、どうせ顔だろ。」



周りからはいろんな声があがる。



顔とか、そういうんじゃないのに…。



「で、付き合ってるの?」



「…う、うん。一応…たぶん。」



「きゃー!」



一気に周りが騒がしくなる。



「どっちから告白したの?」



「きっかけは?」



「いつから付き合ってたの?」



なんて質問が飛び交う。



「え、えっと…」



私はどの質問になんて答えればいいのか分からずテンパる。



なんて言えば…



雨ケ谷君はどうしてるのかな?



ちゃんと聞いておくべきだった…



私はその場から逃げるように、雨ケ谷君のクラスへ行く。



「あ、雨ケ谷君!」



私に気づい雨ケ谷君はすぐにこちらに来てくれた。



「おっ、彼女がお迎えに来たぞー」などあ冷やかしの声ががる。



「ご、ごめん、いきなり…」



「別にいい、ところでどうしたんだ?」



「えっと、みんなからいろいろ質問されて…



でも、なんて答えればいいのかわからなくて。」



「あー、ここじゃなんだし、ちょっとこい。」



そう言って雨ケ谷君はあ私の腕を引っぱり歩き出す。



「ここなら、誰も来ないだろ。」



そう言って私たちが来たのは図書室だ。



雨ケ谷君といったら図書室なみたいな感じにってきてしまった。



「俺の方は一応俺から告白して、一週間前から付き合ってたってことにした。」



「わかった、ありがとう。」



「大丈夫か?



みんなグイグイくるだろ?」



「うん、でも、それもそうだよね。



人気者のと雨ケ谷君私なんかてんが付き合い出したんだから…。」



「…なんかなんて言うな。」



「えっ…う、うん。」



気を付けないと、"トラウマ"から自分に自信がし持てなくやってまっている。



「もう少し、一緒にいてもいい?」



自分でも思ってもみなかった言葉が出てきた。



なぜかはわからないけど、雨ケ谷君といると少し落ち着く。




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