幼なじみのやめ方
「今まで二人で割ってたから払えてたんだけど、一人じゃきつくって。引っ越そうにも会社の近くの家家賃高くてさー、どうしよかなって」

「それで諒君の家に住もうと?」

「うーん、まだ考えてる途中。って言っても金の余裕が無いから、8割そうなると思うけど」

呆れすぎて、もう何も言えなくなる。

恋愛関係にない他人の男女が一緒に住むなんておかしいに決まってる。

「あんた、バカじゃないの?やめなさいよ。あたしの家に住まわせてあげるから、諒君に断りなさい」

「え、無理。琴観姉の家会社からも駅からも遠いじゃん」

心優しい姉が妹に家を貸そうと言うのに、文句を言うなんて。
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