幼なじみのやめ方
「このままだと、ほら、ちょっと前みたいに喧嘩になるかもしれないし……、そうなると、一緒に暮らす俺側としてはやりづらいわけで……」

唯の額に嫌な汗が伝う。

嫌な予感がする。

「も、文句言っちゃった事は謝るよ。ごめんね……?だから、そんな事言わないでよ…」

慌てて諒が言おうとしていることを阻止しようとする唯。

この先は、絶対に言わせちゃならないと、本能が感じ取っている。

「いや、はっきりさせない限り、また喧嘩が起こらないという確証もない……。俺は唯とは仲良くしていきたいし、喧嘩とかしたくないし」

諒は一旦伏せた目を唯に合わせると。
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