幼なじみのやめ方
「唯は、俺のことが好きか……?」

不安定な瞳で唯にそう聞いた。

「え……?」

唯がひきつった笑みを浮かべて諒を見る。

「な、何でそんな事聞くの……?」

唯の声がみっともなく震える。

諒は唯から目線を外すと、ハンバーグを口に運んだ。

ハンバーグを咀嚼して飲み込むと、唯にもう一度視線を合わせる。

「唯が、幼なじみのままでいたいって言うなら、俺はあの家を出て別の家に住もうと思う。唯が、俺のことが好きなら、今まで通り一緒に住みたい」

突如突きつけられた2択に、唯は言葉を詰まらせる。

「何で、そんな……」
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