幼なじみのやめ方
「―――――!琴観姉なんて大っ嫌い‼」

妹はそう叫ぶと、電話を一方的にプツリと切ってしまった。

「あちゃー、やっちゃった…」

妹の一番言われたく無いことをいってしまい、一人で反省する。

それにしても、この調子だと、諒君と妹は同居することになるのだろうか。

「はぁ……」

今日一番の大きいため息が漏れる。

幼なじみだからって、一緒に住んで何も起こらないとは限らないのに……。

「こりゃ、大変だな、諒君も」

下手に理性が崩壊して、あの二人の仲が崩れるようなことが無いと良いんだけど……。







月が綺麗に輝く都会の夜空に、私はそっと祈りをこめた。
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