幼なじみのやめ方
「怖かったの……、今まで誰かと付き合ったこともないし、ましてや、相手は諒だし……、付き合うことで、今までの関係が変わると思ったら怖かった……」

「うん」

諒が唯の頭を優しく撫でる。

唯の目からぼろぼろと涙が溢れた。

「希勇が好き、とか言ってたのに、今は諒が好きなんだって思ってて、…………諒は「好き」って言ってくれてるけど………、本当は尻軽すぎとか思ってるんじゃないかって………!」

「――思ってない!そんなこと全然思ってない!」

諒が真剣な顔で唯の肩を掴んで言う。

「うん………!でも、諒に、嫌われたくなくて……、諒と一緒に居れないのは嫌だったから……」
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