幼なじみのやめ方
「諒……っ、待って……!」

唯の言葉に諒がピタリと動きを止める。

「息……、もた、ない……」

はぁはぁと息を整える唯。

諒は嬉しそうに微笑むと、唯を抱き締めた。

「ごめん、焦りすぎた」

「うん……」

「ゆっくり、幼なじみじゃなくなってけば良いから。……嫌だけど」

「フッ。どっちよ」

「唯を早く完全に俺のものにしたい」

「なっ……!そう言う諒こそ、会社の人達にモテてたくせに‼」

「はぁ?俺は唯にモテなきゃ意味ないの」

「ふ、ふーん」

抱き締めあったまま話す二人。

ゆっくりと時間が過ぎていく。
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