幼なじみのやめ方
諒が唯の背中を叩いてギブを伝えると唯が顔をあげた。

真っ赤になった顔で諒を睨んでいる。

「諒なんて、禿げてしまえ」

「何?俺が禿げても良いの?」

「大丈夫。禿げたら別れるから」

「うわー、今日育毛剤買ってこよっかな」

楽しそうに笑う諒に唯は不満そうな顔をする唯。

「諒嫌いだわ」

「嘘、マジで?」

「嘘、好き」

べっと舌を出すと、唯はニヤリと笑った。

「……ムカツク」

諒は呟くと、グッと唯の頭を掴んで引き寄せた。

「んっ……」

そのままむさぼり食らうようなキスをする諒。

そのキスは、さっきよりも深く、長い。
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