幼なじみのやめ方
唯が反発すると、諒にさらりと論破され唯が黙る。

「家は……、本当に困ってるんで勘弁してください」

「どうしよっかなー?」

唯が下手に出ているのを見て、意地悪く笑う諒。

唯がもう一段階下手に出る。

「今日、奢るんで」

唯は両手を合わせると、諒に頭を下げる。

諒がぐいっと唯の顔をあげる。

「じゃあ、一緒に住むなら家事は全て分担な。それだったら許してやる」

諒の言葉に唯は目をぱちくりさせる。

「家事全部はるかに任せてたから分からない」

唯が言うと、諒はフッと笑った。

「だと思った。大丈夫。俺が教えるから」
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