幼なじみのやめ方
諒の言葉に唯はむすっとした顔になる。

「諒に教わるとか屈辱」

「じゃあ、来なくてよろしい」

「是非教えてください」

諒は満足そうに笑うと、唯から手を離す。

「家事分担とかダル」

唯が呟くと、諒が言った。

「当たり前だろ、ルームシェアなんだから」

唯が首を傾げる。

「ルームシェア?」

「そ。他人と同じ家に住むこと。だから、ちゃんとしたルールを作っておかないと」

諒は言いながら、皿の唐揚げを箸で二つに分けた。

「同居と何が違うの?」

唯が聞くと、少し悩んだ顔をする。

「うーん、俺が思うのは、ルームシェアは他人とか、友達とかと一緒にルール決めながら住んで、同居は家族とか、親しい人と自由に住むって感じがする」
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