幼なじみのやめ方
リビングに入ると、フワッと甘い香りがする。

テーブルの上を見ると、綺麗に焼かれたパンケーキが乗っている。

「パンケーキ‼諒が焼いたの?」

私が目を輝かせて言うと、諒がフッと笑った。

「そうだよ。俺しか居ないだろ?唯、パンケーキ好きだから今日は特別に作ってやった」

少しいたずらっ子みたいな顔をして笑った諒の顔は、中学時代を思い出させた。

私も諒も中学から変わらず、こうして仲が良いことが私にとってはすごくうれしい。

椅子に座って、焼きたてのパンケーキを口に運ぶ。

甘い香りが口内いっぱいに広がり、脳内がアドレナリンで満たされる。
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