幼なじみのやめ方
「美味しい~!」

あまりの美味しさに顔がにやけてしまう。

「そりゃ良かった。食ったら会社行くからすぐ準備しろよ」

諒がネクタイを締めながら言う。

「一緒に行くの?」

「当たり前だろ、鍵閉めなきゃいけないし。時間的にも遅いし」

「そっか」

時計を見ると、もうかなり時間が迫っている。

もったいないけど急いでパンケーキを食べ終えると、歯磨きをして諒のもとへ行く。

「諒、終わったよ」

「化粧ぐらいしろよ」

諒が私の頬をつねった。

「いつもノーメイクですがなにか?」

ムカついたので諒の手を払いのける。
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