幼なじみのやめ方
言いたいことを言うと、岩長を置いて部屋を出る。

あー、ムカつくわ。今日諒と飲みに行こ。

ヒリヒリと痛む頬をさすりながら、そんなことを考えた。
















―――終業後――――

「なんっで私が諒のせいで叩かれなきゃいけないんだよ‼間違っても諒とは何も起きないっつの!だよな⁉諒!」

行き慣れた居酒屋で今日も諒に愚痴を吐く。

諒は困った顔で私の話を聞いている。

「岩長さん強烈だね……。同居なんてばれたらヤバイことになりそうかな」

諒は珍しく酒ではなく緑茶を飲んでいる。

一方で私はムシャクシャを晴らすために、さっきから異常なペースで生ビールを飲んでいた。
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