幼なじみのやめ方
何度もそう連呼すると、諦めをつけたのか立ち上がる。

またがくりとする感覚に側のテーブルに手をついて体を支える。

手をついた時に、テーブルの上に置いてあったメモが唯の目に入った。

【先に会社行く。お前はキツいだろうから、休んどけ。連絡はしておく。】

どうやら諒からのメモみたいだ。

メモの一番最後には堂々とした文字で【愛してる】と書かれている。

唯はそれを読んで赤面すると、メモを机に叩きつける。

「愛してるって……、照れるんだけど……」

唯は顔を真っ赤にしながらそう言うと、家具で体を支えながら、スーツに着替える。
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