幼なじみのやめ方
「キツいけど……、会社は休みたくないしなぁ」

唯としては、昨日岩長にあんなことを言われたのだ。

今日休んで逃げたと思われたくないのだろう。

「あ、風呂入らなきゃ」

スーツを一通り着てしまった後に気付き、唯は億劫そうにスーツを脱いだ。

シャワーを浴びて、もう一度スーツを着ようとしたが、気乗りしない様子の唯。

「なんか、面倒くさくなっちゃった。今日は良いや」

唯は疲れたように言うと、私服に着替えリビングに移動する。

テーブルの上には諒が用意をした朝食が置かれていた。

「ふっ……。律儀」

唯は微笑むと、朝食のハムサラダを食べ始める。
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