幼なじみのやめ方
だめだって、こんなの幼なじみなのにおかしいって。

頭では分かってるのに、心が私を甘やかしてしまう。

「んっ……、諒」

甘すぎるキスに、惑わされて、揺すぶられて。

もう、幼なじみじゃなくてもいいやって思えてくる。

「唯」

諒が唇を離して、私の名前を甘く囁く。

「キスの先も……、していい?」

胸が一瞬にして高鳴る。

だめだよ、だめだって唯。これ以上は……!

唯、このまま心の穴が空いたままでも良いの?

天使と悪魔が、私の心に問いかける。

私、は……。



















「良いよ…」

悪魔に負けてしまった私は、一瞬にして諒の匂いに包まれた。
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