幼なじみのやめ方
「…………」

なんか分からないけど、機嫌が悪いなら話しかけない方が良い……か?

そう思った俺は無言で椅子に座る。

その瞬間、ピクッと唯の肩が跳ねる。

………?俺、怖がられてる?

「唯、どうしたんだよ。喋りづらいんだけど」

「どうもしない。別に普通」

唯の返答にいらっとする。

じゃあ、俺と目を合わせないのはなんなんだよ?

「唯」

ムカついたので、テーブルに手をついて唯の方に身を乗り出す。

案の定、唯は驚いたように俺を見上げる。

俺は唯の顔を見下ろすと。













――――――チュッ。

唯の唇にそっとキスをした。
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